シン・エヴァンゲリオン。
17歳の時に出会い34歳の今に至るまで人生の指針としてきたアニメが終わりました。
最後まで総監督庵野秀明さんの全てが詰まったような作品でした。
地元山口県が好きな庵野さん、電車が好きな庵野さん、戦艦が好きな庵野さん、特撮が好きな庵野さん様々なものに捕われてそれをエヴァに乗せてアニメして、そのエヴァに視聴者は25年間捕われていて。
碇シンジの物語は碇ゲンドウの物語であり、碇ゲンドウの物語は庵野秀明の物語であり、それらは僕らの物語として感情移入しているんだと。
今作は旧作のように全てのキャラクターが碇シンジの方向を見るような形ではなく、各々のキャラクターが未来を託す人を見つけ救われる構造になっており、碇シンジもまた旧作のように他者というマクロ視点で最後までもがくことはなく、かといって個人を見つめるようなものではなく、他者のことを考えて自分の内面に答えを見つけ自立する様がシンジの静かな成長を描いているような気がしました。
そのきっかけがレイという過去の存在と加持リョウジ(新)という未来の存在だったということがシンジくん、大人になったんだ…と思いました。
そしていつまでも考えの変わらない頑固親父ゲンドウ(老害)と逃げずに対話による解決に導く事が今の庵野監督の答えなんだろうな、と。
エヴァの中に取り込まれたユイ、ゲンドウ、レイ、アスカ、カヲル、加持さん、そしてシンジ。
その一人一人の魂の救済の最後の後押しをしたミサトさん。全てを救った後のシンジを最後に助け出すのがまさかのマリ。
完全に救いきったなぁ。
ありがとうございました。
写真は主題歌『One Last Kiss / 宇多田ヒカル』のLP版。
ちなみにレコードプレイヤーは持ってません。